抄録
本研究は、東京都と札幌市において意識調査を行い、低公害車の購入意識を明らかにし、低公害車の導入促進方策を提言することを目的とする。分析手法は、集団意思評価技法として自家用車の購入について選択要因を定量的に評価するグループファジィAHP、そして低公害車の価格に対する費用負担意識を分析するためにロジット型価格感度測定法を適用した。グループファジィAHPより、環境に配慮する意識が高いほど低公害車の購入意識も高いことを定量的に示した。また、ロジット型価格感度測定法より、札幌市民はハイブリッド車の価格がガソリン車と同等であれば受け入れることが明らかになった。そして、環境に配慮する意識が低くても、価格によりハイブリッド自動車の購入可能性が高くなることを示した。