抄録
本研究は北京市、上海市におけるエネルギー消費による二酸化炭素排出量を推計・分析し、東京とソウルとの比較を行う。総二酸化炭素排出量あるいは部門別二酸化炭素排出量に対する各要因の寄与について、要因分析法によって明ちかにする。急速な発展段階にある北京市や上海市では、エネルギー消費原単位は改善されているものの、所得増加が二酸化炭素排出量増加の第一要因であることが判明した。交通部門では、自動車台数の増加が概ね唯一の原因である。交通部門、業務部門、家庭部門のそれぞれにおける要因の寄与構造は、各都市それぞれの特徴を反映して、各都市間さまざまであり時間的にも変化する。特に、北京市と上海市における各要因の寄与構造の時間変化は比較的不安定であるといえる。