環境システム研究論文集
Online ISSN : 1884-8125
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地域社会における生息地の保全インセンティブに関する分析
森野 真理萩原 良巳坂本 麻衣子
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2003 年 31 巻 p. 9-17

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抄録
生物多様性の保全を意図した生息地管理は土地利用の問題でもあるため, 地域社会の協力が不可欠である. 本研究では, 鹿児島県屋久島にて, 地域社会の自然に対する保全インセンティブを見出すことを目的とした. そこで, 調査では, ISM法により保全意識に関連する要素群を階層構造化し, それに基づいた意識調査を行った. 回答結果から保全意志の有無の傾向を調べ, 数量化理論第II類により, 「保全行動への参加意志の有無」の判別要因を分析した.さらに, 数量化理論第1類によりアイテム (要因) を統合化し, 順位をつけた結果, 地域社会の保全インセンティブとして重要な要素は, 保全行動プロセスにおいて, 「経験」よりもむしろ「認識」・「意識」レベルにあることが示唆された.
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© 社団法人 土木学会
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