2006 年 34 巻 p. 227-233
流域におけるポイントソース由来の環境堆積物は, 降雨等の水理的掃流力を介して流出し, 新たにディフューズソースとして受水域の水質へ影響を及ぼしているものと考えられる. 本研究では, 琵琶湖集水域を例として, 汚濁物の挙動特性について定量的かつ面的な解析を行うことにより, 汚濁物の分布性状を予測し, これを地理情報システム上に記述した. これにより, 発生源としてはポイントソースながら流出源としてはディフューズソースとして振る舞うポイント由来ディフューズ汚濁負荷の挙動・現存特性が明らかとなり, 流域における汚濁物流出管理のための意義ある情報を示すことが出来た.