環境システム研究論文集
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発展途上国におけるODA水供給プロジェクト受益者の家計収入及び料金体系が水使用量に与える影響
伊藤 章夫山田 淳Victor S. MUHANDIKI清水 聡行中園 隼人松原 正典
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2007 年 35 巻 p. 181-189

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抄録
発展途上国においてODAによる水供給プロジェクトが実施されているが, プロジェクト後も使用水量は少なく、農村部では水は処理されていない. 著者らは2000年からの発展途上国におけるODA水供給プロジェクトの調査において, 水道検針水量と料金表が得られた4力国12地域等において, 水使用量の影響要因を調査した. 研究結果として水使用量は直接世帯収入に影響されず, 料金体系と水道料金水準に影響されること, 特に使用量の最多値が指標になることがわかった. また, HC (戸別給水) の収入当たりの水道料金は高いので, 経済的節約のための節水している. その目安になっているのが料金体系と料金水準である. 研究結果は料金を決める際に経営の安定, 経営の効率化, 公平性, 貧困者への配慮に応用できる.
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© 社団法人 土木学会
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