抄録
中国の地域開発戦略は1999年に沿海地域経済発展戦略から地域協調発展戦略へ転換した. これに伴い内蒙古自治区等を含む, 西北部は自地域の発展と北京経済圏への電力供給のためエネルギー生産基地として位置づけられることになったが, 水資源の不足がエネルギー生産基地としての発展を阻害している. こうした背景から中央政府は水権転換政策を打出し, 電力を含めた資源の再配分による地域開発戦略の成功を目指している. そこで, 本研究では, 水権取引による資源配分システムの現状をレビューした上で, 内蒙古自治区を対象に転換可能水量を試算して水権転換を用いた地域開発の可能性を分析した. また, この水権転換政策が地域の発展に及ぼす効果を分析した.