抄録
農林水産業に起因する水質環境の汚染負荷は他産業に比べて無視できず, 流域圏において農業による環境負荷の適切な管理法を検討することは重要である. 流域圏の環境保全と経済成長の実現可能な好連動性を見出すため, 産業部門間・地域間での水質汚濁物質排出量収支と産業構造を定量し, 部門間・地域間相互依存メカニズムを解明した. このため地域間・部門間の経済・環境影響の波及性を考慮するための地域間産業連関モデルを作成, 同モデルベースのCOD負荷量原単位を推計する. さらに環境保全型農業の産業間投入構造変化を定量し, その投入構造と地域間交易が流域圏環境効率と生産効率に与える効果について述べる.