抄録
地方自治体が効果的に環境問題に取り組むには, 数十年にわたる定量的な情報が必要である. 本研究では, 都道府県や都市を対象として, 将来の社会・経済の状態と環境負荷発生量を整合的に推計するツールを開発する. 将来社会の想定に基づいて産業生産額や交通需要などの社会経済指標を推計し, それと利用技術等から環境負荷発生量を推計する. 複数の環境負荷を同一の枠組みで取り扱うことにより, 対象地域の直面する様々な課題に総合的に対応する.さらに, 具体例として滋賀県へ適用し, 温室効果ガス, 水質汚濁負荷, 廃棄物について, 2030年にそれぞれの排出目標を達成した状態を示した. このツールは, 長期の環境計画策定において, より効率的かっ効果的な議論の一助となる.