地球環境シンポジウム講演論文集
Online ISSN : 1884-8419
ISSN-L : 1347-510X
生産量および技術の変化を考慮した鉄鋼生産にともなうCO2排出量の長期的推計
明石 修我部山 彰則松岡 譲
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2008 年 16 巻 p. 165-174

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抄録

本研究では, 全世界の鉄鋼部門を対象に特別な対策を行わない場合の2050年までのCO2排出量を推計した. はじめに, マクロ経済モデルおよび国内・国際の市場の均衡を考慮した国際分業モデルにより各国の生産量を推計し, その後, 技術積み上げ型CO2排出量推計モデルを用いてCO2排出量を推計した. 結果, 2050年には世界全体の鉄鋼生産量は2324Mtonとなり, CO2排出量は, 2000年比2044MtCO2増加の3717MtCO2となると推計された. このとき, 既存技術の導入による排出量削減量 (技術固定ケースからの排出削減量) は1360MtCO2となることが示された. また2000年-2050年における世界の排出増加量2044MtCO2の内, 中国・インド両国における排出増加量は75%を占めることが示された.

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© 社団法人 土木学会
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