放射線防護分科会会誌
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診療用X線装置アンケート調査報告(その3)
石川 光雄松浦 孝俊奥秋 知幸今井 宜雄塚本 篤子井手 敏典篠原 文章宮崎 茂
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2002 年 14 巻 p. 38-

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抄録

【目的】X線装置研究会では、1974年から過去5回にわたりX線装置および撮影条件の動向調査を行ってきた。X線装置、感光材料等の推移、使用方法などにより最短撮影時間を含めた撮影条件がどのように変化し、また、撮影条件の標準化がどの程度進んでいるかを把握するために調査研究を行った。【方法】撮影条件の調査対象部位は、胸部立位正面、腹部立位正面、腰椎正面、膝関節正面、胃部二重造影正面背臥位、腹部大動脈造影、乳幼児胸部立位正面および乳幼児股関節正面とした。調査項目は、受像システム、X線高電圧装置、撮影条件、グリッド、増感紙・フィルムおよびレーザーイメージャの種類とした。【結果】撮影条件について。受像システムは、一般撮影系では半数がCR、胃部造影では7割がS/F、血管造影では約8割がDRで撮影されていた。図1は技術学会の平成7年度撮影系実態調査集計報告との比較である。X線高電圧装置は7割以上がインバータ式装置であった。図2は上記調査との比較である。撮影管電圧は、胸部120kV台、腹部80kV台、腰椎70kV台、膝関節50kV台、胃部造影80kV台、血管造影70kV台、乳幼児胸部60kV台および乳幼児股関節50kV台が一番多い回答であった。図3.4は上記調査との比較である。mAs値は、上記部位順に、5未満、20-50未満、20-50未満、5-10未満、20-50未満、10-20未満、5未満および5未満であった。SID(cm)は、200台、100,120,150,200台、100,120台、100,120台、100-120台、100台、100,120,150,200台および100,120台で7割以上を占めた。グリッドは比が8,10,12、密度が40,60cm^〈-1〉の組み合わせが多く使用されていた増感紙はグリーン発光中感度、フィルムはオルソ中感度Sと高鮮鋭度で大半を占めた。レーザーイメージャは、ドライタイプが3割程度普及していた。[figure][figure][figure][figure]

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© 2002 公益社団法人日本放射線技術学会
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