抄録
日本の製造業の生産拠点が海外移転し,産業の空洞化が産業集積地域に深刻な影響を与えている.また,高齢社会の到来,若者の製造業離れ等の社会現象は,後継者難,ものづくりマインドの低下等となり製造業の将来が危惧されている.特に,これまで製造業を支えてきた研削·研磨,鋳造,鍛造,プレス,メッキ等の基盤的技術産業において熟練技術,技能の衰退が懸念されている.そこで本研究では,高度な技能,高品質,短納期などが要求される単品鋳物の製造工程を事例に取り上げ,熟練技能者から暗黙知を獲得する方法について述べるとともに,その暗黙知を形式知と連携して技能伝承を行う方法について提案を行う.