抄録
筆者らは,超音波モータの真空環境に対する長所に着目し,超音波モータの原理を用いて真空を扱う機器(SEMやTEM)内に回転運動を導入するための回転導入器を開発している.これまでの実験では真空中の駆動特性測定やフルベーク処理による超高真空への到達が試みられ,真空中で30mNmのトルクと,2×10-8Paの到達圧力が得られている.しかし,摩擦材料に真空中の駆動性能を考慮して樹脂材料を用いたため,真空中での駆動時のアウトガスが大きな問題となっていた.本報では,駆動部の摩擦材にセラミックスを用いて,その真空中での駆動性能,アウトガスを調べ,真空中に最適に対応する摩擦材の検討を行っている.