抄録
マイクロギアやモータなどのしゅう動部分を持つ機械的要素の実現には耐磨耗性、低摩擦係数などの優れたダイヤモンドが期待されている。それらを作製するためには、微細加工技術が特に重要である。そこで、本研究では、電子ビームリソグラフィ技術を利用したダイヤモンド膜の微細パターン形成について検討した。微細パターンプロセスのおいて最も重要なものがマスクであるが従来、酸素プラズマに対して耐性のあるナフテン酸金属塩を用いてきた。しかしながら、露光感度、エッチング耐性が低いため、線幅0.3マイクロ以下のパターンの形成は困難であるが分かった。そこで、高感度、エッチング耐性が見込まれる新たなマスク材料としてオクチル酸金属塩を提案し、酸素プラズマに対する耐性について検討した。