抄録
本研究で開発したダイヤモンドの微細パターンプロセスは、リフトオフ法に比べ、レジストとして用いるナフテン酸金属塩を直接マスクとして用いるので、金属膜を蒸着する工程を省くことができる。そのため金属膜の除去やスパッタリングによる残渣の影響も少なく、リン酸を用いることでパターン形成後のマスク除去が容易などの利点がある。しかしながら、ナフテン酸金属塩の露光感度は、PMMAのそれよりも2桁小さく、選択比が10と小さいため、高感度と高選択比の見込まれるオクチル酸金属塩を提案した。そこで、オクチル酸金属塩の露光特性を検討し、最適露光条件、最適加工条件から線幅0.3マイクロ以下のダイヤモンド膜の微細パターンを試みた。