抄録
近年,DVDピックアップレンズなどの非球面レンズはプラスチック製から高い屈折率を有するガラス製へと移りつつある.この場合,生産性の観点より,超精密金型を用いたプレス成形が必要となるが,金型表面(または硬質皮膜)とガラスとの融着(または剥離)が生ずるなどの問題が生じ,これがガラスレンズのプレス成形の実用化を遅らせている.そこで本研究では,ガラスとの反応性が低いカーボン系新素材をガラス成形金型に適用することを目的として,高温かつ各種雰囲気下において,カーボン系新素材とガラスとの濡れ性,機械的性質と組織変化を系統的に調査した.その結果,2000°Cで焼成したグラッシーカーボンがガラス成形金型材料として適していること,及びGC表面へのDLC皮膜は900°C以上では濡れ性を低下させることが明らかとなった.