抄録
単結晶ダイヤモンドに各種イオンビームシャワー加工(アルゴンビーム加工:IBE,酸素ビーム加工:RIBE,アルゴンビーム酸素援用加工:IBAE,酸素ビーム酸素援用加工:RIBAE)を施し,その比加工速度のイオンエネルギー依存性を調べた.また,XPSを用いてイオン衝突による照射損傷層の評価を行った.実験の結果,RIBAE加工のイオンエネルギー500eVで最大加工速度が得られた.損傷評価では,何れの加工法でも試料表面の結晶構造がダイヤモンド構造から崩れ,グラファイト構造やアモルファス構造に転じた.上記の4種の加工法の中ではRIBAE加工が最も損傷程度が低かった.