抄録
直径1mmの高速度鋼ドリルに、超音波ねじり振動(周波数27kHz、外周円周方向振幅5μmp-p)を付加して被削材SUS304にドリルが寿命に達するまで穴加工試験を実施し、超音波ねじり振動の効果を実験的に明らかにする。併せて、最近話題になっている切削工具の電場処理を高速度鋼ドリルに適用して、電場処理の効果についても検証する。穴加工試験は、超音波ねじり振動有りと無しの条件でドリルが折損するまで実施し、50穴経過毎に観察したドリル切れ刃の磨耗状態の推移と穴の位置精度等から、超音波ねじり振動とドリルの電場処理の効果について総合的に評価する。