抄録
社会の成熟により経済の中心はサービスへとシフトし、多くの産業分野においてサービスや知識がより一層重視される傾向にある。このような背景のもと、著者らは新サービスを提供する産業の創成、既存サービスの競争力向上を目指すための手法やツールを提供するサービス工学の研究を行っており、そこではサービスの基礎的理解と設計·生産·開発のための具体的な工学的手法を与えることを目的としている。本報では、サービス設計において存在が仮定される設計演算の形式化を行うとともに、その結果に基づき計算機によるサービス設計支援を実現するサービスCADの要求仕様を整理する。