抄録
最近では,多層化ソリューションへの能動的戦略として,固定砥粒パッドを用いるものや,化学反応を複合させた砥石を用いるものが研究され始めていることから,従来の遊離砥粒加工を包含し,固定砥粒加工にも対応できる柔軟なシミュレーションモデルと理論が必要となる.特に使用する工具の特性および送り方式がウエハ平坦度に与える影響を正確に把握することが重要である.本文では,まず工具剛性と送り方式を取り入れるために,M.I.T密度依存型モデルをベースに新しいモデルの理論構築を行った.次に従来のM.I.Tモデルと対比しながら二次元のシミュレーションを行い,平坦度に与える工具特性及び送り方式の影響を調べる.