抄録
成形機の加工速度と発熱温度との関係を求めるために,ダイス速度を変更すると発熱温度が上昇し潤滑剤が切れる.これは加工発熱に関係すると共に焼付き,金型寿命に大きく影響する.一方,ハイテン材の曲げ,絞り加工で加工時に見られるスプリングバックや面ねじれ等についても成形時の残留応力を調べることにより,その起因を応力とスプリングバック量との関係の定量化を試みる.このことから本研究では,100kgf級高張力鋼板の多段絞りの実用化を可能にするための加工工程,またスプリングバック等を考慮し設計についても模索解明する.