抄録
近年の自動車の中には電磁力を用いた部品が多く用いられるようになってきている。たとえば、駆動力を伝達するためのクラッチに電磁クラッチが用いられつつある。その際、電磁力を効率的に活用するために純鉄が多く用いられ、その切削加工性が重要となりつつある。しかしながら、過去に純鉄に関する被削性の研究例は非常に少なく、その切削特性は不明のままである。そこで、いくつかの条件下において切削実験を行い、純鉄の基本的切削特性の解明を試みた。その結果、切削速度が増すにつれて、工具摩耗は小さくなることが明らかになった。