抄録
曲面光学反射鏡を含む分析装置の開発にあたり、加工精度、組立精度は最終開発製品の機能に大きな影響を与える。実際の加工に生じる曲面形状誤差、組立誤差、アラインメント誤差などの総合が最終評価を定める。従来はカットアンドトライで組立調整後、機能評価を行ってその成否を定めていた。ここでは予め光線追跡法を応用して複雑な光学系に対してどのような加工誤差が容認できるか、また組立精度はどれだけ許容されるかをシミュレートした。その結果、加工·組立精度の要求内容が明らかとなった。本報では開発に際して得られた予測結果を報告する。