抄録
電子スペックル干渉計測は有用な変形計測法である.本研究では,高速度カメラを用いることなく限定された情報によって変形を測定することのできる新しい手法が提案されている.スペックルパターンのおのおののスペックルに空間的な情報を記録することのできる光学系がかつて利用されたことのないスペックルの基本的な性質を利用することによって設定されている.変形前後の二枚のスペックルパターンのみを用いることによって面外変形計測が実現されている.実験結果において,新しい測定法の分解能は,従来法の分解能と同程度であることが確認されている.