抄録
タッチプローブのオーバトラベル機構など位置決め再現性が必要とされる機械部品の接合部には,6点接触によるメカニカルなカップリングが用いられている.本研究ではこの位置決め再現性向上を目的として,接触部に超音波振動を与えて摩擦を低減させた場合の位置決め再現性を調査する.本報では3個の球とVブロックから構成される表記カップリングをボルト締めランジュバン形振動子によって加振し,非接触変位計を用いて繰り返し位置決め精度を測定した.実験の結果,約140nmp-pの位置決め誤差が超音波加振によりおよそ40nmp-pまで減少した.