抄録
近年では,CTスキャナの高精度化にともない,物体の3次元の形状を得るために,使われつつある.X線CTスキャナは,物体を回転させながら連続するX線投影像を撮像した後,物体の断面画像を計算処理より求めるために用いられる.しかし,密度の高い金属などでは,X線の通過率が数%以下であるため,断面再構成がうまくいかず,形状が現物と大きく異なり,精度の高い形状のデータを得ることができない.本研究では断面画像より得られる形状データとX線投影画像を,形状の輪郭線を介して比較することより,再構成した形状の精度を向上するアルゴリズムの開発を試みた.