人工喉頭における圧電振動体の最適化および音圧評価

抄録

近年，喉頭がんの罹患数は全国で3500人を推移していると報告されている．喉頭がん治療によって喉頭を摘出すると発声障害を伴うことから，代用発声法や既存の人工喉頭が開発されているが利便性に欠け，患者に対する負担は非常に大きい．そこで圧電素子をアクチュエーターとした梁と振動板で構成された，小型で低負担な人工喉頭の開発を目的とし，FEM解析を用いた人工喉頭の最適設計を行い，共振時の変位から音圧の評価を行う．