精密工学会学術講演会講演論文集
2018年度精密工学会秋季大会
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電磁誘導加熱・冷却圧縮成形金型を用いたフッ素エラストマーと熱可塑性樹脂との多層成形プロセスの開発
*安藤 直博金谷 慧木田 勇輝村田 泰彦野口 剛
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p. 82-83

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抄録

フッ素エラストマーと熱可塑性樹脂とを一体成形することで、高い機能性を有したシール材の製造が試みられている。しかし、フッ素エラストマーと熱可塑性樹脂とは、分子構造や融点、硬化温度が互いに異なることから接合が極めて難しく、また、界面形状のコントロールも難しい。そのため、一体成形を行うには、高度な金型の温度制御技術が必要と考えられる。そこで、本研究では、上型と下型とが独立して温度制御できる多層圧縮成形用誘導加熱・冷却金型を用いた、フッ素エラストマーと熱可塑性樹脂との多層圧縮成形プロセスについて検討を行った。その結果、高密度ポリエチレン製の成形板とフッ素エラストマーとを二段階に分けて成形する二段階成形を行うことのより、乱れのない直線状の界面を有した多層成形品が成形できること、また、高密度ポリエチレン側の金型温度の上昇に伴い、両者の間に十分な接合状態が得られることが明らかになった。

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© 2018 公益社団法人 精密工学会
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