抄録
北海道では公共交通機関が未整備な地域が多く,作業療法士による自動車運転や地域移動の支援が求められている.本調査は,北海道作業療法士会地域部運転と地域移動支援推進課の活動として,運転や他の移動手段の支援に関する現状を把握することを目的に2018年に実施した調査の再調査を実施した.回収率は48.4%で,前回調査に比べて支援施設数は95施設に増え,ドライブシミュレータを利用する施設も増加していた.一方で,実車評価を実施する施設は増えておらず,支援を行っていない施設では高齢者や精神科領域の支援に難渋する現状が伺えた.運転や地域移動の支援が身体障害領域以外の専門領域で求められていることが明らかとなった.