理学療法 - 臨床・研究・教育
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変形性膝関節症を有する高齢者の歩行自立度とBMI,膝伸展力およびバランス能力との関係
中城 美香杉本 諭丸山 薫小林 正宏丸谷 康平
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2006 年 13 巻 1 号 p. 21-26

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抄録
 一般病院および介護老人保健施設を利用中の変形性膝関節症(以下膝OA)を有する高齢者を対象に,歩行自立度を屋外杖なし歩行群,屋外杖歩行群および屋内歩行群の3群に分類し,肥満指数(Body Mass Index:以下BMI),膝伸展力およびバランス能力との関係について比較検討した。その結果,BMIと膝伸展力は歩行自立度の違いに有意差を認めなかったが,Functional Balance Scale(以下FBS)と歩行自立度の検討では,FBS合計得点および「立ち上がり」,「腰掛け」,「閉脚立位」,「振り向き」,「一回転」,「足載せ」,「タンデム立位」,「片脚立位」において,歩行自立度が良好な者ほど得点が高い傾向を示した。以上のことより,膝OAを有する高齢者の歩行自立度は動的要素を含んだバランス能力に影響されていると考えられた。
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© 2006 社団法人 埼玉県理学療法士会
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