理学療法 - 臨床・研究・教育
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研究と報告
運動戦略に着目したスリングを用いたバランスエクササイズの効果
宮澤 宏文白根 実央佐藤 広祝佐々木 和人鈴木 英二
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2012 年 19 巻 1 号 p. 19-22

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抄録
高齢者は疾患にかかわらずバランス能力の低下をきたしていることが多い。当院ではスリングを用いて,運動戦略のうち,股関節戦略,足関節戦略を模したエクササイズを実施している。この股関節運動戦略エクササイズと足関節運動戦略エクササイズについて,各エクササイズ前後にfunctional reach test(以下FRT)とTimed Up and Go test(以下TUG)を実施した。また合わせて重心動揺計を利用して安定性限界の測定も行った。股関節運動戦略エクササイズではFRTの向上が認められ,静的バランスの向上が示唆された。足関節運動戦略エクササイズではFRT,TUGの両方で向上が認められ,静的バランスだけでなく動的バランスの向上が示唆されたが,安定性限界の測定については,有意な変化を認めなかった。
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© 2012 社団法人 埼玉県理学療法士会
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