2022 年 29 巻 1 号 p. 28-33
【目的】実習指導に関わっている理学療法士に対して,臨床実習に関するアンケート調査を行い,指導者の考えを把握して埼玉県の実態を把握する。【方法】ブロック毎に病院20箇所,老人保健施設10箇所の合計120箇所にアンケートを送付した。【結果】教育に関する研修は8割程度の指導者が必要性を感じていた。学生の不十分な部分は統合解釈が多く,指導上困るのは対人スキルであった。レポートは学生の考えを把握するために必要であった。実習形態はクリニカルクラークシップと従来の形式の混合が望まれていた。養成校との連携は電話やメールと実習指導者会議であった。【結論】学生の統合解釈が不足しているが,指導者は情意面の指導に苦慮している。レポートは学生の思考を把握する上で必要であると考えている。新しい実習形態に理解はあるが,完全に移行するには至っていない。