抄録
臨床実習前後における就職活動に関する見学のニーズと就職のニーズの変化についてアンケート調査を行い,結果を比較することを目的とした。鹿児島第一医療リハビリ専門学校の理学療法学科に在学していた学生85名(男性:56名,女性:29名)を対象とした。アンケートを用いて臨床実習前後の就職活動に関する見学および就職のニーズの変化を調査した。見学のニーズは,「リハスタッフの推薦」が臨床実習後に減少した。就職のニーズは「新人教育制度」,「施設介入時期」が臨床実習後に有意に増加し,「ホームページ内容」,「リハスタッフの推薦」は臨床実習後に有意な減少を認めた。実習後の見学のニーズは他者からの推薦より,自身で見学する理由を見出している可能性が高い。実習後の就職のニーズについては給与や福利厚生も重要であるが,就職後に理学療法士として従事していくためのスキルをより重要視している可能性が示唆された。