回復期リハビリテーション病棟では,心身機能の変化に応じた活動を高める取り組みが重要であり,そのためには適切な歩行自立度の判断が必要である。当院では歩行自立度の判断が担当理学療法士に委ねられており,統一された基準を定めていないのが現状であった。本稿では,当院の特徴的な病棟構造も踏まえたうえで,歩行自立度を判断するための評価バッテリーを構築するために2つの検証を実施した。検証1では入院患者50名を対象に,歩行自立に関連する病棟内での生活動作10項目をχ
2検定にて抽出した。ロジスティック回帰分析で解析した結果,抽出された項目は年齢や歩行速度などを考慮しても,歩行自立度の判定に有用であることが示された(オッズ比2.024,P < 0.001)。抽出された項目で作成した評価バッテリーをReceiver Operating Characteristic 分析にて解析した結果,カットオフ値は8.00(感度89.5%,特異度93.5%)となった。検証2では,入院患者30名を対象に評価バッテリーの検者間信頼性を検証し,κ = 0.733(P < 0.001)と高い信頼性を有することを示した。これらの検証結果をもとに“病棟内歩行自立度評価”を作成し,10 m歩行やFBSを組み合わせた歩行自立度認定シートとして,運用を開始するに至った。今後も医師・病棟看護師と協力し,チームとして多角的な視点で歩行自立度を判断することで医療の質の向上に努めたい。
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