関東甲信越ブロック理学療法士学会
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第27回関東甲信越ブロック理学療法士学会
セッションID: 77
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生活環境支援
町立病院から同町介護福祉施設への関わり
―勉強会の開催とその効果―
*安藤 彰吾
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抄録

【はじめに】
 当院では,リハビリテーションスタッフが平成13年より軽井沢町社会福祉協議会(以下軽井沢社協とする)からの委託事業として,デイサービス職員(以下デイ職員とする)に対し毎月1回勉強会を開催し,知識・技術の向上を図っています.今回,平成19年度勉強会の活動とその効果を,収集したアンケート他,調査を元に,若干の考察を加え報告致します.
【対象】
 軽井沢社協デイ職員34名(内看護職6名18%,介護職24名82%)
【方法】
 軽井沢社協デイ職員に対し毎月1回,解剖学を始め,評価学やリスク管理,症例検討等の内容で勉強会を行った.この勉強会への参加・不参加,実業務に活きたかどうか等,アンケート用紙を用い調査した.また,勉強会に参加した群をA群,参加しなかった群をB群とし,勉強会の内容で問題を作成し,10問解いていただいた.上記各群間での正解率を調べた.
【結果】
 対象34名の内,1回でも勉強会に参加したことがあるとの回答が29名85%,内5回以上勉強会に参加したことがあると回答した方が45%であった。また、業務に勉強会で学んだ内容を活かすことが出来たとの回答が絶対数を占め,10問の問題の正答率については,上記A群,B群の平均点数でA群優位との結果が得られた.
【まとめ】
 今回,町立病院が同町内1施設のデイ職員に対し,勉強会を開催した効果を検証した.結果から,この勉強会が,勉強会に参加した群に関してデイサービス実務内で有効であり,参加しなかった群よりも質的向上が見られた.今後は,参加しなかった群をどう参加していただくか,また,参加できなかった群に対して職員内でどのように伝達するかを検討していく必要があると感じた. この勉強会がきっかけで学習意欲が向上し,関連分野への興味も増し自ら研修へ参加する傾向になった.離職率の高い職種に対し学習会をきっかけで職業的やりがいを見出せればと感じる.

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© 2008 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
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