関東甲信越ブロック理学療法士学会
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第35回関東甲信越ブロック理学療法士学会
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P-091 当院リハビリテーション科内におけるメンタルヘルスケアの取り組み
平林佳織
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p. 275-

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抄録

【はじめに】労働者健康状況調査から、仕事に関するストレスを抱える労働者は、約6 割以上であり「事業場において、より積極的に心の健康保持増進を図ることは、非常に重要な課題である」と労働安全衛生法に明記されている。

当院リハビリテーション科(以下、リハ科)では、メンタルヘルスケアは行われていない現状であった。リハ科は、20 歳代から30 歳代の若年者が占め、経験不足から医療専門職としての期待に十分応えられないことから、ストレスを受けやすいと推測される。また、仕事と生活の調和がうまく図れず、自身のストレスに気づかない可能性もある。そこで、メンタルヘルスケアに関する認知度とストレスに関する実態調査を行い、その結果からメンタルヘルスケアの取り組みを実施した。尚、本研究において、倫理的配慮に考慮し調査を行った。

【目的】メンタルヘルスケアの取り組みを通し、自身のストレス状態に気づき、セルフケアの必要性の認識がうまれること。職業性ストレス調査と職場環境改善への取り組みにより、働きやすい職場づくりを開始すること。

【方法】対象者:リハ科内スタッフ48 名 調査方法:アンケート形式 期間:平成27 年6 月29 日~11 月12 日 内容:

(1)メンタルヘルスケアに関する認知度調査、(2)職業性ストレス簡易調査票とリハ科内ストレス要因チェックリスト実施【結果】リハ科内において、メンタルヘルスケア認知は、84.9%が理解できていない状態であった。職業性ストレス簡易調査票から、仕事の質、身体負担の項目で、約70%が高ストレスを示す結果であった。そこで、メンタルヘルスケア教育とストレス軽減法指導、グループ討議を検討し、リハ科内でのメンタルヘルスケアの取り組みを実施した。結果、メンタルヘルスケアの必要性、継続を希望する割合は98%、職場改善の効果があったとする割合は96%であった。今後も継続した取り組みが必要であることが示唆された。

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