関東甲信越ブロック理学療法士学会
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第38回関東甲信越ブロック理学療法士学会
セッションID: P-080
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スクワットにおける関節角度と筋シナジーの関連について
渡邉 健人小栢 進也井上 和久原 和彦
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抄録

【目的】スクワットは特定関節へ力学的負荷のかかる動作となることがある。近年、筋シナジーによる様々な動作の検証が行われている。本研究の目的はスクワットにおける関節角度と筋シナジーの関連を明らかにすることである。

【方法】健常成人10名を対象とし三次元動作解析装置、表面筋電図を用いて、パラレルスクワットを測定した。 スクリーニングとしてFunctional Movement ScreeningTM(FMS)を行った。FMSのディープスクワットにおいて、FMSの基準を満たし、しゃがめる者をPerfect(P)群、そうでない者をCompensate(C)群とした。測定項目は矢状面上の股・膝・足関節・上部体幹・下部体幹角度とし、ウィルコクソンの順位和検定を用いて比較した(有意水準5%)。筋シナジーは非負値行列因子分解により抽出した。Scalar Product(SP)によって筋シナジーを比較し、SP≧0.75で類似とした。

【倫理的配慮】所属の倫理審査委員会の承認を受けた(承認番号:30503)。

【結果】P、C群の角度は、股屈曲83°、85°、膝屈曲112°、110°、足背屈36°、35°、上部体幹前傾14°、22°、下部体幹前傾8°、13°であり、上部体幹・下部体幹の前傾角度においてC群で有意に大きい値を示した(p<0.001)。両群で3つの筋シナジーが抽出され、全てSP≧0.95であった。

【考察】C群で体幹前傾角度が有意に大きく、全ての筋シナジーでSP≧0.95を示し、筋シナジーは類似していた。 また、FMSの基準に従ってスクワットを行える者とそうでない者の間でパラレルスクワットの肢位は異なったが、筋シナジーは類似していた。

【まとめ】スクワットにおける関節角度と筋シナジーの関連は見出すことができなかった。

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© 2019 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
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