関東甲信越ブロック理学療法士学会
Online ISSN : 2187-123X
Print ISSN : 0916-9946
ISSN-L : 0916-9946
第38回関東甲信越ブロック理学療法士学会
セッションID: P-088
会議情報

ポスター
活動可能なキャラバン・メイト育成への取組み
市川 保子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

【目的】千葉県野田市では、平成30年度から3年間で、2 万人の認知症サポーターを養成する施策を行っている。 活動可能なキャラバン・メイト(以下、講師役)を増やす取組みを試みたので、ここに紹介する。

【方法】野田市に登録している講師役を対象に、交流の場を設けた。交流会の目的は、①顔の見える関係作りや交流、②野田市における認知症サポーター養成状況、認知症施策の理解、③モチベーション及び能力向上、④次年度の認知症サポーター養成講座や認知症サポーター活動の計画策定とした。また、交流後にアンケート調査を実施し、現在までの認知症サポーター養成講座の開催回数、今後も交流会開催を希望するか、交流会の効果などを調査した。

【倫理的配慮】野田市の承認を得て、対象者にはアンケート用紙に説明文を記載し、同意を得た。

【結果】活動中の講師役35名のうち、参加者は13名であった。認知症サポーター養成講座開催回数は0回4名、2 回1名、3回1名、4回1名、5回1名、10回2名、20回1名、無記入2名であった。全ての回答者が交流会開催を希望し、回数は年に1回7名、2回2名、2 〜3回2名、3回2名であった。交流会の効果では全ての回答者が、活動上の不安の解消・モチベーションの向上が得られたと回答した。

【考察】認知症サポーターの育成には、活動可能な講師役を増やす必要がある。交流会に参加した者では開催未経験者が最も多く、10回以上の者は3名と少なかったことから、経験の少ない者への支援が必要であるといえる。 交流会の開催については、全ての回答者が希望しており、交流会の効果があったと回答していることから、活動可能なキャラバン・メイトをより多く確保するためには、メイト同士の横の繋がりが重要なのだと推測した。

【まとめ】認知症の方が安心して暮らせるまちづくりを実現するため、講師役の横の繋がりを深めることで、今後も講師役の育成に携わりたい。

著者関連情報
© 2019 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
前の記事 次の記事
feedback
Top