抄録
消費者が製品に対して感じる価値を定量的に表す方法としては, 価値工学の分野で用いられている「価値指数」がある.本研究では仮想実験により得られた, 13製品についてのデータを用い, 価値指数と購買意欲との関係を明らかにすることを試みた.結果として従来提案されている価値指数よりも品質の影響を強くした指数を考えるほうが購買意欲との関係が明確となること, どの程度強くするかは製品の種類によって異なること, 価値指数を用いることで消費者が全体として買いたいと感じるか感じないかは判断できるが, 消費者の何割が買いたいと感じるかを定量的に予測することは困難なことなどが分かった.