抄録
本研究では,多品種少量生産において類似の品質不良・トラブルが繰り返し発生することを 防ぐことを目的として,発生した品質不良・トラブルを分類する方法として従来から用いられてきた2つの方法,すなわち,3H(初めて,変更,久しぶり)に着目した分類方法と人の側面 に着目した分類方法の利点・欠点を考慮し,両者を統合した新たな分類方法を提案した.ま た,分類結果に基づいて未然防止活動の強化策を立案する方法についても整理した.その上 で,提案した方法を機械製品の多品種少量生産を行っているA社の実際の品質不良・トラブ ルの事例に適用し,その適用可能性や有効性について考察した.結果として,提案した方法 は,3Hに着目した分類方法の問題点を克服できており,未然防止活動の弱さやその強化策と の対応関係が明確な結果を得ることができること,したがって,強化策をより系統的に立案で きることがわかった.