1968 年 17 巻 10 号 p. 471-475
Purex 1 WW型模擬廃液に正リン酸を加えて, 1100℃に加熱してP2O5含量が65重量%のリン酸ガラスを造り, これを用いて, 蒸留水, 水道水および海水による137CsとPとの浸出を調べた。その結果, (1) 137Csの浸出は蒸留水によるよりも水道水や海水によるほうが多かったが, Pの浸出は水の種類にあまり影響されない, (2) 浸出量は温度とともに急激に増大する, (3) 浸出測定結果は, ガラス成分と水との反応における活性化エネルギーが広い範囲に分布する場合の解析を適用することにより, 活性化エネルギー初期スペクトルによって整理できる, などが明らかにされた。