1969 年 18 巻 4 号 p. 137-142
γ線ラジオグラフィ撮影系で, X線フィルムのレスポンス測定法としてつぎの方法を検討した。くさび形のγ線吸収体を正弦関数的に往復運動させ, 時間に対して正弦波状に変化するγ線線束を得る。一定速度で移動するフィルム上に照射して, 濃度変化として, しま模様のパターンを記録する。そのコントラストからレスポンス関数を求める。透過γ線量に換算したものは, 指数関数の加味された変形正弦波である。正弦波との相違を考察し, レスポンス関数間の関係を示した。その結果, 強度変化で1.5%, レスポンスの値で5%程度の差があった。十分コリメートされた幅の狭いγ線ビームが必要であるが, 幅Wのスリットを用いた場合の補正係数は√1-cos2πνW/√2πνWである。