不飽和脂肪酸として, オレイン酸, リノール酸, リノレン酸の各メチルエステルを用いて, コバルト60ガンマ線を10
8R以上大線量照射した場合の放射線分解反応速度に及ぼすラジカル捕捉剤 (DPPH) , 脂肪酸酸化防止剤 (BHA) および水の影響をしらベた。
その結果, ラジカル捕捉剤, 酸化防止剤は不飽和脂肪酸の放射線分解を抑制し, 水は促進する。ガスクロマトグラムのピーク面積比から求めた反応速度定数は, 前者は二次反応として, 後者は一次反応として, いずれの場合も不飽和脂肪酸の二重結合の数の2乗に比例することがわかった。これらのことは反応動力学的に説明できる。
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