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Res-O-Mat T3 Kitによるin vitro甲状腺機能検査法
与那原 良夫高原 淑子桐村 浩川戸 正文倉光 一郎
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1970 年 19 巻 3 号 p. 142-148

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抄録

Res-O-Mat T3は血清のT3結合能を測定するin vitro甲状腺機能検査法であり, TBC Indexは被検血清, 標準血清のT3結合能の比較によって得られるものである。
われわれは108例に本法を実施し, 二, 三の基礎的検討を加えるとともに, 臨床成績を得た。
1) TBC Index: 正常21例0.86~1.11 (平均0.972) , 甲状腺機能亢進症24例0.62~0.9 (平均0.764) , 甲状腺機能低下症4例1.13~1.39 (平均1.215) , 非中毒性甲状腺腫21例0.83~1.13 (平均0.997) , 亜急性甲状腺炎2例は1.05と1.12であった。甲状腺機能亢進症, 正常者, 甲状腺機能低下症との間には, わずかに重なりが見られたが, 比較的明確に区分し得た。
2) インキュベーション時間が長くなるにつれ, TBC Indexは減少の傾向を示した。
3) TBC Indexはインキュベーション温度により影響される。
Res-O-MatT3kitは, 一二の点を除いて, 洗浄の必要はなく, 0.5mlの血清量ですみ, 簡便である。

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