1975 年 24 巻 5 号 p. 305-311
自己トリガー型スパークチェンバにおけるスパーク開始電圧の初期電子数依存性について, 比電離の大きく異なったα線およびβ線をスパーク間隙に入射して調べた。RaDEF線源を用いて印加電圧に対する単位時間あたりのスパーク数を測定したところ, 明瞭に分離した2段のプラトーが生じ, α線入射時にはβ線入射時に比較してスパーク開始電圧が10%以上低下することが明らかになった。そこでこれを利用し, 弁別スパークを用いた線源のイメージングを行なって, α, β混合線源からα線源像のみを分離し得ることを試みた。