ガンマカメラによるシンチグラム撮影にさいして, 主として甲状腺および膵臓を想定して, 臓器摂取量の数量的表示に関する基礎的検討を行なった。
すなわち, ある面における定量的表示法の1つとしてdigitalイメージ外に任意の数列を表示し, thresholdレベルからイメージの定量的表示を行ない, 臨床的には臓器深度の浅い甲状腺の
131I摂取率と比較的良い相関が得られている。
つぎに, この表示法に対する補正のために, RIによる臓器深度測定を行ない, これに対する身体バックグラウンドおよび近接臓器からの放射能の影響に関する検討を行なった。すなわち, 膵臓の深さは
75Seのエネルギーのうち140と270keVピークの計数率比曲線から求められるが, この曲線に対するパックグラウドの影響は大であり, また近接臓器からの直接線および散乱線の影響も無視できないことがわかった。
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