1978 年 27 巻 5 号 p. 241-244
99mTcO4-の頸部集積率をピンホールコリメータ付ガンマカメラで簡単に求める方法について検討した。99mTcO4-静注20分後に患者をピンホールコリメータ開口部から2m離して座らせると全身の放射能測定ができる。この状態で甲状腺を鉛板でおおった計数率 (Cc) と鉛板をはずした計数率 (Cd) および自然計数率 (CBG) を測定すると, 99mTcO4-頸部集積率20分値 (A) は次式で計算できる。
A=0.61B-0.97, B=Cd-Cc/Cd-CBG×100
本法で得た正常値は平均5.3% (1.2~12.2%) であり, Graves病はこれよりも高値を示した。本法は99mTcO4-甲状腺拡大像を撮像するさいにきわめて簡単に施行できる利点がある。