RADIOISOTOPES
Online ISSN : 1884-4111
Print ISSN : 0033-8303
ISSN-L : 0033-8303
甲状腺機能評価を目的とした99mTcO4頸部集積率測定
―ピンホールコリメータ付ガンマカメラによる簡便化―
前田 敏男河上 幹夫瀬戸 光油野 民夫吉崎 亮久田 欣一
著者情報
ジャーナル フリー

1978 年 27 巻 5 号 p. 241-244

詳細
抄録

99mTcO4-の頸部集積率をピンホールコリメータ付ガンマカメラで簡単に求める方法について検討した。99mTcO4-静注20分後に患者をピンホールコリメータ開口部から2m離して座らせると全身の放射能測定ができる。この状態で甲状腺を鉛板でおおった計数率 (Cc) と鉛板をはずした計数率 (Cd) および自然計数率 (CBG) を測定すると, 99mTcO4-頸部集積率20分値 (A) は次式で計算できる。
A=0.61B-0.97, B=Cd-Cc/Cd-CBG×100
本法で得た正常値は平均5.3% (1.2~12.2%) であり, Graves病はこれよりも高値を示した。本法は99mTcO4-甲状腺拡大像を撮像するさいにきわめて簡単に施行できる利点がある。

著者関連情報
© 社団法人 日本アイソトープ協会
前の記事 次の記事
feedback
Top