RADIOISOTOPES
Online ISSN : 1884-4111
Print ISSN : 0033-8303
ISSN-L : 0033-8303
103Ruの腫瘍親和性
―担がん動物における103Ru-chloride, 103Ru-citrateの体内分布の比較―
水川 帰一郎山本 剛禧玉井 豊理田辺 正忠山本 道夫
著者情報
ジャーナル フリー

1978 年 27 巻 5 号 p. 245-250

詳細
抄録

103Ruの腫瘍親和性について, 103Ru-chlorideと103Ru-citrateの担がん動物における全身クリアランス, 臓器組織分布を比較し検討した。103Ru-chlorideは103Ru-citrateに比べて緩徐な体外排泄を示し, 腫瘍集積率も高かった。腫瘍/筋肉比では103Ru-chlorideが優れていたが, 腫瘍/血液比は103Ru-citrateが優れていた。103Ru-chlorideと103Ru-citrateでは103Ruの生体内挙動に異なる点が見られたが, 腫瘍診断への有用性という面からは著明な差は見られなかった。

著者関連情報
© 社団法人 日本アイソトープ協会
前の記事 次の記事
feedback
Top