鉄道工学シンポジウム論文集
Online ISSN : 2759-1492
鉄道工学シンポジウム論文集
論文 分岐器の保守状態による転換力への影響に関する考察
堀 雄一郎道辻 洋平
著者情報
ジャーナル 認証あり

2024 年 28 巻 1 号 p. 188-195

詳細
抄録

 鉄道線路用の分岐器は,構造が複雑で可動部や狭隘部を有するため一般軌道と比べて転換不能等の設備故障発生リスクが高い.その発生原因の一つであるポイント転換力の増大は,分岐器の様々な保守状態が競合して発生することがあるため,発生メカニズムが複雑で明確に原因を特定できず原因不明として扱われる場合もあるなど,保守管理上の困難箇所である.そこで本稿では,分岐器の軌道変位並びにポイント床板等の軌道部材の保守状態によって転換力がどう変化するかを求める簡易な計算式を作成し,試算を行った.その結果,トングレール先端に近いエリアにおける高低・通り変位,ポイント床板の給油状態,控え棒の張りすぎの一部で影響が大きいという結果が得られた.

著者関連情報
© 2024 公益社団法人土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top