2025 年 29 巻 1 号 p. 125-131
レール損傷が発生する要因の一つに腐食がある. 特に山岳トンネル内の漏水箇所では, 軌道パッド等のレール締結装置の構成部材と直接接触するレール底側部に腐食による減肉が確認されている. 減肉したレールは疲労強度が低下することから, 腐食レールの疲労強度を高精度に予測することが重要である. 本研究では三次元形状測定装置を活用して, レール底部全体の減肉状態を精緻に再現した有限要素モデルを作成し, 有限要素解析法によって算出した実応力と応力勾配を用いて底側部が減肉したレールの疲労強度を評価した. その結果, レール底面から疲労き裂が進展して破断に至ったレールでは, 実際の疲労試験結果と比較して, 破断時載荷回数が0.7から2倍の範囲で高精度に予測可能であった.