抄録
CDをはじめとする光ディスクにおいて、基板である有機ポリマーと金属反射膜の接着力は、光ディスクの信頼性を左右する重要な要因である。PC(Poly(bisphenol A carbonate))基板、PMMA(Poly(methyl methacrylate))基板とAl反射膜の接着強度を上げる目的で、それぞれの基板と蒸着Alの反応をin-situ XPSで解析した結果、何れの場合もまずC=O結合の酸素とAlの反応が選択的に起こることが明かとなった。本報告ではPCの場合の内容と、光電子スペクトル解釈に分子軌道法計算結果を用いた内容について述べる。